危ない1号 |
編集:東京公司 発行:データーハウス 価格:1,000円 |
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デス鬼畜系悪趣味さんたちを一気に孵化させ増殖させた鬼畜畜産誌として名高い。 内容はというと、たとえば2巻目をパラパラとめくってみると、初っ端から柳下穀一郎・デルモンテ平山・釣崎清隆といった豪華なライター陣が殺人や屍体を肴にヘラヘラと論評している紙面に出くわす。 笑顔で脱糞している女性の写真を過ぎると、ニップルピアスの基本過程やタトゥーの記事。このへんはまだインパクトに欠けるのだが、うっかり気を抜いていると次にこの号最大の見せ場になったと思われるフリークスさん達の写真がどっと目に入り、おそらく本屋で立ち読みしていた人はここいらでレジに駆け込んだか、もしくは頁を閉じてもう二度とこの本を手にすることはなかったと想像される。 もしあなたが、それでもたじろぐことなくページを進めることができたなら、今度はニコラス啓司・クーロン黒沢らに腐敗しきった暗黒電脳世界の膿を飲まされ、そうかと思うと小沢豊氏に盗聴の基礎を伝授されたりもする。 気を取り直して木村重樹氏のローカルでマニアックな情報に肯いていると、村崎百郎氏に相変わらず拾ってきたパンティーを自慢され、痴呆老人の看護日記でしめくくられているといった具合。 読みごたえはある。 |
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1996年に起きた鬼畜系悪趣味ブームの覚醒剤。編集長である青山正明氏が培ってきた変態ミニコミ誌『突然変異』や『サバド』のスタイルを崩すことなく、閉ざされてきたタブーを打ち破ろうとして不意にも商業誌にして成功してしまった最悪の例。「妄想にタブーなし」を唄い文句に、ドラッグ・屍体・フリークス・変態・変人達を好き放題取り扱ったうえであざわらってみせた。 |
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1997/03 putdown |