そもそもマイナーなエロ本なので、企画からしてかなりやりたい放題（よくいえば前衛的）。裸体にまじって陳列される奇形や屍体に鬼畜的要素があるわけだが、この号には知る人ぞ知る巨漢コンビ「どすこいシスターズ」のヘアヌードなどもあったりして、マニア諸氏にはたまらない逸品となっている。

　エロティシズムとグロテスクが人の心のなかでどう交差しているのかは知らないが、なんのゴタクもなく耽々と飾られる屍体を見せつけせれると、グロの根はやっぱりエロなのかなあ、なんて思えてきたりもする。

「セックスの内蔵感覚的なメタファーがグロに転化されているのだ」なんて知ったことを言っているインテリさんも、どすこいシスターズの陰毛と屍体を並べてみせられると、ただ単に「きもちわりぃ」という点で同じなだけだと気付くはずである。