カッコウはコンピュータに卵を産む |
著者:クリフォード・ストール 訳者:池 央耿 発行:草思社 価格:1,900円 |
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ケビンとツトムシモムラのドタバタ喜劇がディズニーで映画化されるという話題があってから久しいが、どうせ映画化するならこのクリフォード・ストールの追跡劇のほうが俄然迫力がある。
この本に書かれている事件はもう10年も前のことだが、自分のネットワークに侵入しているハッカーを地道に1年がかりで逆探知していき、ついには衛星を隔てて西ドイツにまでその犯人を追い詰める、というよくある話しでまぁそのあたりはサイバーサムライのシモムラくんとも似てないでもないが、時代背景的にFBIもNSAも国家側がクラッカーに対して捜査らしい協力をなにひとつしてくれず、ストールひとりで犯人を追い詰めていくという涙ぐましい清純な努力がここにはある。シモムラくんのようにスキーでバカンスなんてしてる暇はないんである。 |
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この本は全米でベストセラーになり、この著者であるクリフォード・ストールはその後深刻化してきたネットワークのセキュリティー問題にまつわる専門家として祭り上げられ、あっちこっち引っ張り廻された挙げ句に奥さんと離婚してしまい、今度はその憂さ晴らしに『インターネットはからっぽの洞窟』という問題作を出して話題をよんだ。 |
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1997/03 putdown |