ハッカーは笑う |
著者:ケイティ・ハフナー/ジョン・マルコフ 訳者:服部 桂 発行:NTT出版 価格:2,800円 |
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「ケビン」「ペンゴとイコライザー計画」「rtm」という3つの章で構成されていて、それぞれ超有名な一件がまとめられている。ケビンミトニックの事件は『テイクダウン』でも紹介しているから割愛するけど、ロバート・モリスの事件はなかなか痛快なのであらましを紹介する。
時は1988年11月のこと。ARPA(今のインターネットね)上にぶらさがるコンピュータ約6000台が突然遅くなったりシステムダウンしたりという痛快な異常が発生した。調べてみるとそこには爆発的な自己増殖をくり返しながらホストに侵入するウイルス(ワーム)が蔓延し、もうにっちもさっちも手に負えない状態でお祭り騒ぎになってしまった。 緊急事態ということでFBIも捜査に乗り出し、犯人がコーネル大学の学生であることを突き止める。ネットワークのセキュリティを研究しているという名目でパスクラックしたりウイルス作っちゃったりする典型的なハッカー、ロバートモリス君は、大事件になってしまった自分の悪戯に真っ青な顔をして天を仰いたという。 とまれ、ここまではよくある事件で面白くもなんともないんだけれども、この話しが爽快なのはその顛末で、ロバート君の親父さんボブモリスはいやしくもNSAに属するコンピュータ安全保障センターの研究主任だったということだ。 |
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1997/03 putdown |